活動



NHK関西ラジオワイド「季節の健康」

平成26年10月29日夕刻、ラジオ出演をした。テーマは、「みずぼうそうと帯状疱疹」。当日の音声はこちら


日本語による蘇生法手順

川崎こどもクリニック 川崎康寛

平成16年7月1日より、非医療従事者(一般市民)においても、自動体外式除細動器(AED)の使用が一定の条件の下で認められている。 このため今年の救急の日前後に行われた市民向け救命救急蘇生法講習会でもAEDに関する講習内容が含まれるようになった。 そこでは覚えるべきものとしてA(気道確保)、B(人工呼吸)、C(心臓マッサージ)、D(除細動)と英語をもとにした手順が紹介されている。 しかし、さらに幅広い年齢層の一般市民に蘇生法を普及させるには、日本語による指導の方が有用ではないだろうか。 天野1)による「救急蘇生のあいうえお」はそのような趣旨で作成されたものであるが、今回AEDについても盛り込むため、以下のように改変してみた。 五七調のリズムで覚えやすいものと思われる。市民向け講習の際などに活用されれば望外の喜びである。

 あ; 顎あげて (気道確保)
 い; 息吹き込んで (人工呼吸)
 う; 動かそう (心臓マッサージ)
 え; AEDと (除細動)
 お; 応援も (介助者の確保、救急隊への通報など)

参考文献
 1)天野教之:私の工夫=救急蘇生のあいうえお ―日本語で救急蘇生をしよう―.日本救急医学会雑誌1995;6:721-722

(日本医師会雑誌 2006年2月号 2188ページ に掲載)

AEDで地域貢献

川崎こどもクリニック 川崎康寛

平成16年7月1日より、非医療従事者(一般市民)においても、自動体外式除細動器(AED)の使用が一定の条件の下で認められています。 このため昨年の救急の日前後に行われた市民向け救命救急蘇生法講習会でもAEDに関する講習内容が含まれるようになりました。 一方で、予算の関係もあって公共施設でもまだほとんど設置できていないのが現状のようです。
私のクリニックではAEDを昨年9月に購入しました。 小児科単科標榜ですので、院内で必要となることはまずないと考えています。 このAEDの主な出動の場(活躍しない方が良いので「活躍の場」ではない)は院外、具体的には地元町内会や地域の行事です。 手始めは10月の祭礼でした。AEDが必要な病態が発生するなら、だんじり周辺であろうからと地元町内会のだんじりの後部に載せさせていただきました。 そこならだんじりが転倒しようがどこかに突っ込もうが比較的安全でありすぐに取り出せるからです。AEDはそこで2日間結構な衝撃と振動を受け続けました。 必要となる事態はそうそう起こるはずもなく、稼働回数は0回。まずは良し。ではAEDは故障しなかったでしょうか。 AEDにはセルフチェック機能が付いていますが、それを見る限り何事もなかったかのように今も正常作動しています。 ちょっとした落下や振動は平気であると仕様書にも書いてありますが、実際に大丈夫なようです。 私にとっても今後いろいろ持ち出す自信もでてきました。私は生まれ育った地で職住近接して開業しており、地元に深く関わりがあります。 また、年齢的なことから地域のいろいろな行事の世話役になることも増えてきました。そういった行事にAED自体が役に立つことはほとんどないと思われます。 しかし、いろいろなイベントの打ち合わせ会でAEDや救急蘇生について発言する機会ができたり、実際にイベ ントにAEDを持ち込んでいることが伝わることで地元の人々の救命救急に対する意識の向上の一助になるということも考えられます。
ちょっと大げさですが、これも1台のAEDをきっかけにした地域貢献ではないでしょうか。 そんな思いで今年もAED をぶら下げて地域の行事に参加したいと思っています。

(大阪小児科医会報 136号(2006年1月) 10-11ページ に掲載)